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エクステリアの雑記

駐車スペースの緑化舗装について

緑化舗装は駐車場から

気が付くと私たちの周りは、建築物やアスファルトに覆われて、緑化をする場所が殆んどありません。
ビルの屋上や壁面などは、緑化し易いイメージもありますが、実際は様々な制約があり大変です。
そこで今注目されている場所が、広い面積を緑化できる「駐車場」です。
ただし、車が常に駐車するため、緑化された部分をしっかりと保護する必要があります。
ここでは、そんな緑化舗装に使用する資材の特徴や選ぶポイント、注意点等をまとめてご紹介します。
アスファルトやコンクリートだった駐車場を緑化すると様々なメリットがあるので、検討されてみてはいかがでしょうか?

なぜ駐車スペースを緑化するのか?

黒いアスファルト舗装はとても高温化しやすく、夏場には60度を超えることもあります。
蓄熱された日中の熱は夜間に放出し続けるので、ヒートアイランド現象の原因の一つとなっています。
その対策として、温度を下げる効果が高い緑を確保するために、市街地の大半を占める建築物の駐車スペースを、積極的に緑化する取り組みが増えてきました。
行政が後押してきたこともあり、最近では駐車スペースの緑化を取り入れる企業や個人が増えています。
助成金を交付している自治体もあるようなので、事前に調べて利用できるか確認しておきましょう。

駐車スペースを緑化するメリット

ここでは駐車場内を緑化舗装することのメリットを紹介していきます。

癒し空間の演出

アスファルトやコンクリートと比べ、緑化された駐車場とではどちらが心地よく感じますか?
人口密度が高いほど、土地の効率的な利用が求められた結果、どんどん緑を失ってきました。
駐車スペースに緑を植えることは、たとえ駐車場でも四季のリズムに同調し、安らぎと癒しを得ることができます。

ヒートアイランド対策

都心部の地面のほとんどは、アスファルトの道路や、コンクリートでできた建物に覆われています。
これらアスファルトやコンクリートは熱をため込み、なかなか冷めません。
冷房を使用する時間も長くなり、排熱量を増加させ悪循環に陥ることになります。
緑化された舗装は、温度を20度以上も下げる効果があり、緑の役割に期待が高まっています。

ゲリラ豪雨対策

雨が降った時の雨水は、側溝などを通じて下水道に集中させ排水する方法を採用しています。
ゲリラ豪雨などで大雨となった場合、排水できる量を超えてしまうと雨水が道路に溢れ出てしまいます。
駐車場を含め緑化された地面は、雨水を一時的に留めて地下に浸透させるので、都市型洪水のリスクを低減させる効果があります。

水循環システム

水は水蒸気として大気中を移動し、雨や雪となって地表に降り、地下に浸透または川に流れて、やがて海へと流れていきます。
建築物やアスファルトに覆われた地面は、地下に浸透しないので、本来必要な水循環サイクルを減らしています。
水循環のバランスが人間の活動によってくずれ始めたことが、国内だけでなく世界的にも大きな問題になっています。

緑化舗装のタイプ

特殊な用途を除き、代表的な駐車場緑化は主に下記の3種類です。

樹脂製芝生保護材

  • 施工方法

    樹脂製のプレート形状の製品を接合し、砕石路盤の上に並べ芝生貼り付け後にローラー転圧作業を行います。ローラーを使用せずに、種子から生育させる方法もあります。

  • 芝生を守る

    車両の踏圧を製品の突起部で支えることで、わだちの発生を抑えます。
    本体の突起部(樹脂)は見えてしまいますが、芝生を車両の重さからしっかり保護します。

  • 低コストで高い緑化率を実現

    製品自体が安価な上に施工人数も削減できるため、効率良く広い範囲を緑化することが可能です。
    特に大型商業施設や公園などでの利用を多く見かけます。

<選ぶポイント>

  • バスや大型トラックの駐車が可能で、耐荷重性に優れているものや、ノコギリで簡単にカットでき、サイズ調整が可能なものなどがありますので、用途に応じて選んでください。

  • 駐車場向けではありませんが、芝生を踏圧や自転車等の通行などから保護する製品もあります。

<使用上の注意点>

  • 実際の施工には芝を敷き詰めた後、振動ローラーで3~4回転圧しプレート穴に入れ込む必要があります。

  • 戸建の場合は、芝生を種子から育成させる方法もありますが、ランナー(ほふく茎)で成長していく芝は、生え揃うまでこまめにメンテナンスが必要です。

<樹脂製芝生保護材の関連商品>

緑化ブロック

  • 緑化スペースの整備が簡単

    緑化する目的に開発された専用ブロックを敷設し、空いたスペースに芝を貼り付けます。

  • 緑被率を高める

    緑化ブロックを使用することで、敷地内の緑地面積の割合を増やすことができます。

  • 芝生を守る

    ブロックとブロックの間に芝生が生えるため、車両の重さは直接ブロックにかかり、芝生自体は傷みません。

<選ぶポイント>

  • 形状や色が決まっているので自由度はあまりありませんが、シンプルでおしゃれなデザインもあるので、気に入った製品を選びましょう。

  • コンクリート製で重量があり製造工場も限られていることから、お住まいのエリアによっては運搬費用が高くなる場合があります。
    事前に見積もりや配送条件等を確認をしておくと良いでしょう。

<使用上の注意点>

  • ブロックの端部はズレやすいので、縁石などで囲って下さい。

  • ブロックの上で急なタイヤの動作をするとズレの原因になります。

<緑化ブロックの関連商品>

コンクリートブロック+スペーサー

  • 緑化スペースの整備が簡単

    緑被率は少なめですが、気に入った平板やブロックと組み合わせることで、簡単に緑化スペースが確保できます。

  • 自分のセンスで自由に空間をデザイン

    ホームセンター等で、自分好みのブロックやレンガなどを購入して合わせることができるため、デザイン性の高いこだわりの空間をつくることができます。駐車スペース以外にも、ちょっとした庭のアクセントにも使えます。

<選ぶポイント>

  • ブロックがタイヤの荷重を受けるので、強度を必要とします。通常は厚さ8cmのブロックを使用します。

  • 組み合わせが自由な反面、他の緑化舗装と比べ費用が高くなってしまいます。

<使用上の注意点>

  • ブロックの端部はズレやすいので、縁石などで囲って下さい。

  • ブロックの上で急なタイヤの動作をするとズレの原因になります。

<スペーサーの関連商品>

まとめ

最近いろんな場所で緑化された駐車スペースを目にする機会が増えたのではないでしょうか?
設置には費用も掛かりますが、緑を取り入れることで癒され夏場の光熱費を下げる効果も期待できます。
また、雨も地面に染み込んで循環していくので、私たちの暮らす環境にもさまざまな形でメリットをもたらしてくれます。
広いスペースを緑化するとコストもそれなりに掛かるので、一部分にでも取り入れてみてはいかがでしょうか?

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